なんそれ妖怪図鑑 気になる事柄を学ぶシリーズ 神話・伝説

158 四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑㊳ 広島県・おさん狐(おさんぎつね)

ごきげんよう、ハゲと天パです。

四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑

のシリーズ。
元気にまいりましょう。


日本に伝わる数ある妖怪のなかで、
「なんそれ?」という妖怪をセレクトし、
47都道府県ごとに紹介するシリーズです。


にぎやかすのはおなじみのこの2人。

加筆です。にぎやかします。

修正です。しゃしゃり出ます。

2人(通称ペンドラゴンズ)についてはこちら。





なんそれ妖怪図鑑 中国・四国編。
北海道 to 沖縄で進行中でございます。

前回は島根県の妖怪。
七尋女房(ななひろにょうぼう) でした。

道行く人の前に唐突に現れ、
びっくりさせる高身長レディ。
12mあるので並の高身長ではないです。

続いての広島からはこちら。

おさん狐

広島代表 おさん狐(おさんぎつね)


おさん狐(おさんきつね)
ところによっては「おさんわ狐」
とも言うそうですが、
美女に化けて現れる狐の妖怪。
奥さんや恋人のいる男性へ言い寄ってくるといいます。

ほえー。

お子様にはちょっと早い。


伝わるところによると
痴話喧嘩を好み嫉妬深いとのこと。
また、執念深いそうで、
性格がまあ、ちょっとアレですね。

よく現代においても、
人の恋路を邪魔したり、
人の彼氏を略奪する感じの女性、
浮気相手の女性などに対し、
「この女狐が!」とか呼んだりしますが、
おさん狐が発祥とされているんだとか。

これはもう、
レジェンドですね。



実はおさん狐も、
西日本を中心に各地に伝承が残る妖怪。
大阪や鳥取でもおさん狐の話があるのですが、
広島県広島市に伝わる話によると、
おさん狐は尻尾に火を灯したり、
ライオンに化けたり
して人を脅かしていたんだとか。

イタズラ好きなので、
日々、わるさをして楽しんでいましたが、
あるとき、職人に捕まり、
火あぶりにされそうになったところ、
「翌晩、大名行列に化けて見せるから許して」
と言って許しを乞いました。

ちょっとおもしろそうやんけ。
と思った職人は狐を開放してあげたわけですが、
翌晩、大名行列が本当に現れたので、
これは見事に化けたな!と、
職人が褒めたところ、
なんとそれは本物の大名行列で、
「無礼者!」と職人は打ち首になってしまったそうです。
ひどい。

めちゃ賢いやん。

頭脳派なのね。

ちょろいもんじゃ。

ちなみに、
この話にはバリエーションがありまして、
おさん狐と伊予の与三郎狸が、
化かし合いをし、
職人ではなく、タヌキが、
大名行列のお侍に「無礼者!」されたという話だったり、
また、逆におさん狐の方が斬られたというバージョンもあるようです。


同じ広島でも別の伝承では、
中区江波地区、皿山公園付近に、
棲んでいたという話もあります。

こちらのおさん狐は御年80歳。
500匹の眷属を操るビッグマミーだったそう。
決して人を殺めることはなく、
地元では愛される親分的な存在だったんだとか。

風格がある狐だったそうで、
眷属を引き連れて、はるばる京参りをしたり、
伏見へ位をもらいに行ったりもしたそうです。

ところで、狐といえばお稲荷さん
稲荷神社は全国にあり、
その総本宮が伏見稲荷大社です。

稲荷神とはその字の通り、
もともとは稲を象徴する穀物や農耕の神様で
五穀をつかさどる御食津神・ウカノミタマと同一視。
実際、稲荷神社の主祭神はウカノミタマです。

それに加えて、神仏習合において、
インドの豊穣の女神・荼枳尼天と習合。
この荼枳尼天という神様は、
白い狐に乗った天女の姿で表されるため、
お稲荷さんは狐を神使、または狐の神様としているそうです。

崇め奉れ!

ちなみに荼枳尼天、
インドでは、ダーキニーと呼ばれ、
裸で虚空を駆け、人肉を食べる魔女。

えらい、はっちゃけな感じですが、
ベンガル西南のパラマウ地方において、
土地を支配し育む神の配偶神で、
豊穣を司る農耕神として、
ドラヴィダ族のカールバース人によって信仰。
次第にヒンドゥー教、さらに仏教に導入されたそうです。

その正体は、
メスのジャッカルだったそうですが、
日本にはジャッカルがいないので、
まあ似てる感じのキツネと合体し、
お稲荷さんになったとか。
「ジャッカル」ってだけで、
なんかもう、かっこよさが3割り増しです。


ところで、
上記の通り、稲荷神は元々は農業神なのですが、
そもそも、なぜ狐が農耕と結びつけられたのかは
諸説ありますが、
穀物を食い荒らすネズミの天敵が狐であること、
また、狐の色や尻尾の形が稲穂に似ていること
から、狐は稲荷神の使いと位置付けられたとも。

江戸時代に入ってからは、
お稲荷さんは農業のみならず、
商売の神ともされて大ブレイク。
稲荷神社の数も急激に増え、
流行神(はやりがみ)と呼ばれる時もあったとか。

流行神って、
バズってる感すごいね。

「インフルエンサー」ってやつ?

また、稲荷神社では、
「稲生り」、つまりお米の出来を司る神様として、
神酒・赤飯の他に、俵をイメージしたお寿司、
いわゆるいなり寿司や、それに使う油揚げが供えられるのも他の神様と違うところ。
これにちなんで、
油揚げを使った料理を、
「稲荷」と呼ぶようになりました。

なお、狐は雑食なので、
まあ、あれば食べるんでしょうが、
実際は油揚げが好物とういうわけではないです。

うん。知ってた。

わたしは好きだけど。

わたしも、
わさびいなりが好き。

おとなになると、
油揚げの美味しさに目覚めますよね。

残念、それは
私のおいなりさんだ

やめなさい。



さてさてそんな感じで、
広島に息づいていた、おさん狐が率いる狐たち。
終戦のころにも、広島の街には、
おさん狐の子孫とされる狐が残っており、
街の人々に食べ物をもらって生きていたとか。
優しい世界。

江波東2丁目の丸子山不動院には、
おさん狐の子孫を祀った小さな祠があり、
また、江波車庫前の電停近くの中央分離帯には、
狐がすっくと立ち上がった像があります。

このあたりは「おさん通り」と呼ばれ、
現在も地域の人達に親しまれているんですって。

路面電車がある街って、
良いわよね。

情緒があるね。

むしろ、無いのが信じられない。



というわけで、
広島から、おさん狐でした。
次回は中国・四国地方ラスト、山口県。
よろしくお願いします。




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学んだ内容とイラストを紹介するお絵描きブログ。

ソースは主にWikipediaなどになりますので、
学術研究ではなくエンターテイメントとしてお楽しみください。
興味のきっかけや、ふんわりしたイメージ掴みのお手伝いになればうれしいです。

おさん狐-wikipedia
稲荷神-wikipedia
荼枳尼天-wikipedia


広島もおいしいものが
いっぱいです。

お好み焼き、
もみじ饅頭、
牡蠣。

尾道ラーメンも外せない。

牡蠣オイル漬けもおすすめ。

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