歴史 気になる事柄を学ぶシリーズ 神話・伝説

98 伝説のチームを紹介する試み 四神(ししん)編④白虎

ごきげんよう、ハゲと天パです。

「伝説のチームを紹介する試み」。
東西南北の方角を司る4体の霊獣、四神編、
4人のメンバーを順に紹介していきます。
今回は西担当の白虎です。

白虎ちゃん


四神(ししん)は、中国神話で天の四方の方角を司る4匹の霊獣。
四獣(しじゅう)や四象(ししょう)ともいわれます。
メンバーは東の青龍、南の朱雀、西の白虎、北の玄武
いずれも実体のない概念に実体を持たせたものです。

4つの方位だけに限らず、それぞれが四季も司り、
また、「万物は火・水・木・金・土の5種類の元素からなる」という、
これまた古代中国発の自然哲学の思想、五行説に照らし合わせたりもします。

五行説の場合は麒麟黄竜が加わり、
青竜が木、朱雀が火、白虎が金、玄武が水、麒麟または黄竜が土、方位では中央を担当。
その場合は五神(ごしん、ごじん)あるいは五獣(ごじゅう)と呼びます。



白虎(びゃっこ、拼音: báihŭ パイフー)は、
中国の伝説上の神獣「四神」の1つで、西方を守護。
文献上は『礼記』曲礼上や『淮南子』天文訓に記されています。
その姿は白い虎で、500年生きた虎が霊力を持ち白虎にクラスチェンジするそうです。


白虎

そもそも虎ちゃんについて。


百獣の王といえばライオンですが中国では虎であり、獰猛な野獣として古くから武勇や王者のイメージで扱われてきました。
軍事的シンボルや建国・出生譚などに結びついています。
虎が出てくる故事成語もたくさんあり、
「虎視眈々」とか「虎の威を借る狐」とか「虎の子を猫と見誤るなかれ」とか、
「虎の娘を犬の子にはやらん」by関羽 とかそういうの。

虎と人間の生活が密接だった古代の中国や朝鮮など東アジアでは、
虎をトーテムとして崇拝した氏族も少なくなく、魔除けや山の神として崇敬の対象にもなったようです。

一方で、やはり自然界の脅威であり恐怖の対象なので、虎といえば「凶悪」、「危険」といったマイナスのイメージとしても比喩され、
「虎を野に放つ」「虎の尾を踏む」「苛政は虎よりも猛し」など、
トラを恐ろしいものとして扱った故事成語もたくさんあります。
こわいね。

虎による被害の多い地域の民話や伝承では、
怖いものやモンスター、悪役のイメージで語られるものが多いようです。


また、ユーラシア最強の生物である虎は、
伝説のモンスターである龍と同格の霊獣とされ、
強大な実力を持ち、優劣つけがたい二者を指す喩えで、「龍虎」となぞらえたりしますね。
日本でも「越後の龍」こと上杉謙信と、
「甲斐の虎」こと武田信玄の戦いは、戦国ファンならずともご存知かと思いますしおすし。


毎度登場の中国天文学、
周天を28分割した二十八宿のうち西方七宿(奎宿・婁宿・胃宿・昴宿・畢宿・觜宿・参宿)を総称して、
西方白虎としています。

西の星座をつなげて虎に見立て、
また、五行説においては、
中央に黄色、北方に黒、東方に青、西方に白、南方に赤と五色を割り当て、
西方の色=白が結びつき、
西の白い虎が、西を象徴し守護する霊獣となっているようです。

さらに、白は秋の色であり、秋のことを「白秋」といいます。
童謡の「あめふり」「この道」「待ちぼうけ」などでおなじみの北原白秋も、この「白秋」由来のペンネーム。
俳句の秋の季語「白帝」も白虎をあらわしているんだとか。


日本屈指のビジネスと経済の街、東京都港区虎ノ門。
ここにはかつて門があり、
江戸時代江戸城の西に位置したため、西の白虎にちなんで虎ノ門と呼ばれたんですって。
「虎ノ門ヒルズ」とかすごいおしゃれですよね。
行ったことないけど。


白虎

現実の白い虎と西の白い虎のご利益とか。


さてさて500年生きた虎が白虎になるというお話ですが、実際にはトラの寿命は約15年だそうで、
白虎ちゃんは、すごいがんばっているわけです。

なお、ホワイトタイガーっていますよね。
日本では、東武動物公園、東北サファリパーク、姫路セントラルパーク、南紀白浜アドベンチャーワールド、九州自然動物公園アフリカンサファリなど、わりと色んなとこでみれます。
あれ、実質白虎やん?って思うわけですが、
アルビノとは異なり、ベンガルトラの白変種なんですって。
正式には「ベンガルトラ白変種」。 
   
体毛は、普通のトラでは黄色になる部分が白色またはクリーム色になっています。
そこに薄い黒縞模様が入りますが、縞模様は個体によっては、茶色だったりほとんど見えない色だったりする場合もあるそうです。

元々トラは北方の寒冷地がルーツといわれ、
雪の中で暮らしていたので白変種の遺伝子を持っていることは、特に珍しいことではないんだとか。

ホワイトタイガーの起源は、1951年にインドで捕獲された1頭のオスのベンガルトラだそうですが、
こうしたホワイトタイガーはインドでは神聖なものとされ、
中国や日本界隈でも「白虎やん!」と崇められました。

近年はサーカスで人気になったり、上記のように各地の動物園で飼育されているわけですが、
とりあえずトラ自体の個体数が少ないので野生で見られるのは稀だそうです。


さて、実際のホワイトタイガーから話を戻しますが、白虎は太陽が沈む西を守る後門の守護神。
その迫力で睨みを利かせて邪気を遠ざけ、幸せを呼び込むとされています。

虎は一日に千里を走るとされており、勢いと優れた行動力や強いリーダシップをもたらすとか。
変化や移動も司る神様としても崇められており、白虎の気を宿すと優れた行動力を発揮できるそうです。

また、白虎が司る西の方向は、風水的に金運に大きな影響があるそうで
お金に関係し、勢いも必要なギャンブル運、商売繁盛にご利益があります。

合わせて、月の女神の化身と言うお話もあるそうで、
子宝、安産の神様という面も持ち合わせているんだとか。
家庭円満、子孫繁栄などに効果があります。




はい、そんなわけで四神編、
メンバーカラー白の秋の虎、
白虎ちゃんでした。
次回は北の黒い亀、玄武ちゃんです。

このイラストは東西南北に並んでいません。



なお、このブログは、気になったことを調べ、学んだ内容とイラストを紹介するお絵描きブログです。
ソースは主にWikipediaなどになりますので、学術研究ではなくエンターテイメントとしてお楽しみください。

興味のきっかけや、ふんわりしたイメージ掴みのお手伝いになればうれしいです。


四神-wikipedia
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トラ-wikipedia


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