諸子百家について書いてみる第2回。
今回は儒家。その創始者である孔子について紹介。
孔子は前回の孫子と同様に春秋戦国時代の思想家です。
「儒家」の始祖となり、その思想である儒教は東アジアを中心に現在も強い影響力を持っています。
孔子は紀元前6世紀に古代中国にあった魯国(現在の山東省南部)に生まれます。
幼くして父を、17歳で母を亡くし生活は大変でしたが勉学に励み、
若い頃は倉庫や牧場を管理する役人として働いています。
36歳の頃に魯の国で権力を握っていた季孫子の討伐に失敗して亡命した
君主の後を追って斉の国へ亡命。弟子を取って教育することに励みました。
その後は弟子たちを引き連れて諸国を放浪。
13年の間、各地で身分制秩序と仁道政治を掲げた儒教の思想を説いて回りました。
長い放浪を経て魯に帰国したあとは詩書など古典研究の整理を行い、74歳でその生涯を閉じています。
孔子が説いた儒教の思想とは、
仁と礼に基づいた理想的な社会をつくること。
仁とはいわば人道・人間愛であり、仁を貫くことで道徳が保たれると考えられます。
礼とは規範のことであり、古来からの先祖崇拝の伝統に基づいた秩序や身分制度というルールを守ることで
人々が安心して暮らせる世の中を目指しました。
しかしながら、孔子が生きた春秋時代はいわば下剋上の時代。
諸国で教えを説いて回るものの、力こそパワーの世の中では、
残念ながらその教えは受け入れられなかったのです。
しかしその教えは孔子の死後400年をかけて「論語」として弟子たちにまとめられ、
時をかけて中国思想の根幹となる存在へ、さらには周辺にも広がっていき、
日本でも生活のいたるところに根付いたなじみ深い思想ですね。
孔子の有名な言葉としては以下のようなものがあります。
故きを温めて新しきを知る。
四字熟語「温故知新」でも有名。古いことや過去の教えを調べて学ぶことで新しい発見を得ることができる。
朝(あした)に道を聞かば夕べに死すとも可なり。
朝、真理=人として生きる道 を聞くことができればその日の夕方に死んでも悔いはない。
知らざるを知らずと為す。是知るなり。
知らないことは知らないと自覚すること。これが本当の「知る」ということである。
そんな孔子ですが、実はめっちゃでかくて、身長が9尺6寸(216cm)。
いやいや、216cmて。
※記事については、 学術研究ではなく、
エンターテインメントとしてご覧いただけましたら幸いです。
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