北欧神話 神話・伝説

30 北欧神話シリーズ10 炎の巨人 スルト について

2024年3月6日

前回のバルドル回で北欧神話シリーズひとまずひと段落
と思ってたんですが、
何気なく書いてみたイラストが
思ったより気に入ったのでもうちょっとやります。

今回は炎の巨人 スルト の紹介です。

スルト

スルト(古ノルド語:Surtr)は、
北欧神話に登場する炎の巨人

灼熱の国ムスペルヘイムに住む炎の巨人族
ムスペルの子ら」の長です。

スルトという名前は「黒」や「黒い者」という意味だそうです。
炎の巨人なので、思いっきり赤い感じで描いてもた・・・

『エッダ 』によると、ラグナロクの際に
ムスペルのを率いてアスガルドを襲撃、
世界を焼き尽くすとされています。


スルト

実は最古参キャラ。

スルトがどのように生まれたのかは
詳しくは不明ですが、
北欧神話の始まりの時代、

世界に灼熱の国ムスペルヘイムと
氷の国ニブルヘイムしかなかった時代

から存在しているとのことで、
とにかく最古参の存在。

普段はムスペルヘイムの入り口を守っています。


スルト

炎の剣。

スルトは「炎の剣」という
これまた直球な名前の剣を持っており、
この剣を使ってラグナロクの時には世界を焼き尽くします。

この剣、太陽のように輝く剣だそうで、
世界をまるごと焼き尽くす
「レーヴァテイン」という伝説の剣。
とも言われています。

ただし、炎の剣=レーヴァテイン
神話の中で明確に語られたことはなく、
ある意味ロマン解釈です。

豊穣の神フレイが持ってた「勝利の剣」が
レーヴァテインだという説もあったり、

スルトが持つ炎の剣は、
実は巡り巡ってスルトの手に渡った
フレイの勝利の剣だ。

とも言われたり。
まあその辺りの設定はゆるゆるです。

ちなみにレーヴァテインは普段、
スルトの奥さんのシンモラが、
「レーギャルン」という、
物凄く強そうな名前の箱に、
9つの鍵を掛けて保管しているそうです。
セキュリティが厳重です。


スルト

ラグナロクの時。

太古の昔からずっと生きていて、
最終的に世界を滅ぼすスルトですが、
北欧神話のクライマックスである
ラグナロクまで、何と登場しません。

神々と敵対している巨人は
「霜の巨人」がメインで、
また別のグループのようではありますが、
霜の巨人達が物語の中で頻繁に登場するのに対し、
本当に最後に出てきて、
神々軍団(神々+ヴァルハラの戦士達)と
ロキ家&巨人連合&ヘルヘイム死者軍団の戦場に現れ、上記のフレイを倒します。

フレイも強くおまけにイケメンですが、
彼の回で紹介した通り、
フレイは虎の子の勝利の剣を
手放してしまっていたので、
鹿の角で戦うハメになってしまい、
スルトが当然勝利。

その後、スルトは火を放ち、
世界は燃え尽くしてしまいます。

自ら放った火によってスルト自身が
どうなったのかは不明だそうですが、
『ギュルヴィたぶらかし』で挙げられた
ラグナロクの生存者の中に、
彼の名は記されてはいないそうです。


ラグナロクで神々と戦う軍勢の一角、
「ムスペルの子ら」については、
フレイが剣を手放すやらかしの際、
ロキが言及していましたね。

 上記の『ギュルヴィたぶらかし』では、
ムスペルの子らは炎に包まれたスルトを先頭に、

天を裂いて馬を駆り、虹の橋ビフレストを渡って現れる

とされています。
なお、この襲来により、
ビフレストは崩壊してしまいます。

しかし、『巫女の予言』という
エピソードではムスペル達は、
ロキが舵をとる巨大な船、
ナグルファルに乗って
東から攻めてくるとされています。
ナグルファルは、
ロキの娘で冥界の支配者のヘルが集めた
死者の爪で造っためっちゃ怖い船です。

ただし、スルトは南からやって来るともされているので、
まさかのリーダー別行動。
スルト、何してたの!?

そもそも、襲来方法からしてどっち!?
っていう話なのですが、
そんな矛盾も、まあ神話なんで。


スルト

スルトのモデル。

北欧神話は、口伝で伝えられていた
信仰や伝説を集めて記録したもので、
神々や巨人は自然現象を神格化したものである。
という話が多くあります。

日本神話も同様なので親近感がありますね。

スルトの存在は、
アイスランドの各地で見られる
火山の噴火活動のイメージであると考えられています。

アイスランドに入植して初めて、
火山爆発を見た当時の人々が
炎の巨人スルトを想像して生みだした。という説や、

または、もともと「炎の巨人のリーダー スルト」
という存在は想定されていたものの、
人々が見た火山活動が、
スルトのイメージを決定させたとも考えられているようです。


スルト

人名としてのスルト。

スルトという名前はアイスランドでは
昔から人名に使われていたそうです。

最初は別名、あだ名として使われていたのですが、
次第に本名としても使われ出し、
11世紀にキリスト教が導入されてからは
一般的な男性名になっていったんだとか。



さてさて、北欧神話のラスボス的存在、
炎の巨人 スルト でした。
世界を焼き尽くすというのに、
謎に包まれた・・・というか、
そもそも設定がない?という不思議なラスボスなのでした。
ラスボスなのか?

今回も内容は Wikipedia 中心に仕入れてきました。

スルト-Wikipedia-

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