なんそれ妖怪図鑑 気になる事柄を学ぶシリーズ 神話・伝説

138 四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑⑲ 石川県・海月の火の玉(くらげのひのたま)

ごきげんよう、ハゲと天パです。

今年もお送りします、このシリーズ、

四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑

日本に伝わるたくさんの妖怪のなかで、
よくわからないわるさをするやつらや、
「なんそれ?」という妖怪をセレクトし、
47都道府県ごとに紹介しております。


にぎやかすのはおなじみのこの2人。

加筆です。にぎやかします。

修正です。しゃしゃり出ます。

2人(通称ペンドラゴンズ)についてはこちら。





そんなわけで、
北から南へ、北海道 to 沖縄で紹介。

2024年ラストの前回は、
富山代表、センポクカンポク
死者の魂を見守る、かえるのおっさんでした 。


続きましての石川県からはこちら。

くらげ火

石川代表・海月の火の玉


海月の火の玉(くらげのひのたま)
くらげ火(くらげび)とも。
海の近くを飛び回るタイプの鬼火の一種です。

ちなみに鬼火といいますと、
空中を浮遊する正体不明の火の玉のこと。
一般に、人間や動物の霊、
もしくは怨念が火となって現れた姿とのことで、
日本各地に伝承が残っています。

江戸時代の「和漢三才図会」によると、
青く光り、分散したり集合したりするんだそう。
「和漢三才図会」の挿絵では、
直径2~30cmほどの大きさで地面から1、2mくらいに浮遊する感じで描かれていますが、
伝承では色や大きさも様々。
直径数mの巨大なものあるそうで、
それはもう別の何かでいいんじゃないか
と思いますが、まあいろいろです。

基本的に触れても火のような熱さを感じない。
というパターンが多いものの、
中には、本物の火のように熱で物を焼いてしまうものもあるそう。

それはもう、
普通の火なんじゃないかしら?


人為的に燃やしてないのに燃えてる火全般=「鬼火」という理解で良いと思いますが、
考察としては、
人間や動物の死体が分解される過程でリン酸中のリンが発光する現象。
と説明されることが多いです。
ただし、全てがそれとは説明できず、
燃えているのはリン化水素のガス説、
死体の分解時に発生するメタンが燃えてる説、
はたまた、放電によるプラズマ現象説もあるそう。

プラズマといえば大槻教授。

最近の子は
知らないんじゃないかしら?

まあ、もっと残念な説として、
真っ暗な中で遠くの光が動いて見えただけじゃね?
という夢見させてくれない説もあります。


くらげ火

・・・わたしの話は?


くらげ火に戻りましょう。
江戸時代の奇談集「三州奇談」にその名が見られ、
元文年間の石川県に出現したとされています。

真夜中に全昌寺というお寺の裏手を、
小原長八という名の侍が歩いていた所、
生温かい風と共に火の玉が飛んできたので切り捨てました。

問答無用で切り捨てる長八。

昔の人は常に刃物持参だからね。

すると、火の玉は真っ二つに割れ、
赤く透き通った、生臭い糊的なネバネバが長八の顔に張り付きました。

絶対イヤ!

ネバネバは赤くて透き通っていたそうです。
慌てて何とかネバネバを拭い去った長八、
急ぎ足で家に帰って顔を洗いましたが、
ネバネバの感触はぬぐい切れず、

臭いもしばらく取れず、
気持ち悪いしくさいしで、テンションは萎え萎え。

次の日、近所のおじいにそれとなく聞いた所、
その火の玉の正体は クラゲ で、
「クラゲはね、時に夜中に風に乗ってさまようことがあるんじゃよ。(おそらく適当)」

と教えてくれたんですって。
おしまい。

なんだこのギャグマンガ日和みたいな話。

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なお、クラゲ火に近い名前で、
ヒクラゲ(学名 Morbakka virulenta )
というクラゲがいますが、
こちらは主に瀬戸内海に生息し、秋から冬にかけて見られる夜行性のクラゲです。
箱型の傘と、傘の四隅から1本ずつ伸びる淡い桃色の触手を持ちます。

このタイプのクラゲ類の中では大型種で、
成熟すると大きなもので傘高15-23cm、触手は最長で1m以上になるそう。

刺胞毒を持っており、
刺されると「火がついたように痛い」のでヒクラゲという名前です。
実際には皮膚に赤くぽつぽつと発疹が出る程度で痛みやかゆみもないことが多いようですが、
症状は刺された部位や体質差も影響しますし、
大人は大丈夫であっても小さな乳幼児が刺されると重篤化する可能性もありますのでご注意ください。


なお、クラゲといえば、
私はこちらの作品が大好きなので、
ぜひ読んでみてください。

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ところで、上の方で「リンが燃えている」
という鬼火の説明をしましたが、
紀元前の中国の考え方では、
「人間や動物の血から燐や鬼火が出る」とのこと。

この「燐」は、
ホタルの発光現象や摩擦電気の発光など、
「なんか知らんけど光る」
現象をひっくるめた言葉だったそうで、
元素のリンが燃えているという意味ではないです。

一方、元素のリンは、1696年に発見。
発火点が約44℃と低く、すぐ自然発火する性質です。
室温の空中でも徐々に酸化して熱と青白い光を発するためか、日本では上記の中国語にちなんだ「燐」の漢字があてられたわけです。

ちなみに、日本では燐、もしくはリンですが、
元素記号としては「P」で元素周期表15番目の元素。
「水兵リーベ僕の船、なな曲がる、シップスクラークか」のプです。

このPは、phosphorusのPであり、
ギリシャ語で「光を運ぶもの」という意味だそうです。
phos が「光」、phoros が「運ぶもの」です。

リンは人体に含まれていることもわかっていたので、
血から出るという「燐」と、
空気中で燃焼する「リン」が混同され、
「埋葬された人の遺体の燐が燃えて鬼火となる」
と語られたんですって。

クラゲ火の話薄かったね。

そもそもそんなに語ることがないのよ。

ひどい!

そんなわけで石川県から、
海月の火の玉ことくらげ火でした。
次回は福井県です。



このブログは、
気になったことを調べ、
学んだ内容とイラストを紹介するお絵描きブログです。

ソースは主にWikipediaなどになりますので、
学術研究ではなくエンターテイメントとしてお楽しみください。
興味のきっかけや、ふんわりしたイメージ掴みのお手伝いになればうれしいです。

海月の火の玉-wikipedia
リン-wikipedia
ヒクラゲ-wikipedia

石川の海産物もおいしい。

レンジで簡単だそうです。

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