ごきげんよう、ハゲと天パです。
「伝説のチームを紹介する試み」。
前回まで東西南北の方角を司る、
青竜・朱雀・白虎・玄武の4体の霊獣、
四神編をお送りしておりましたが、
今回と次回は番外編。
四神とともに、中央を守る霊獣、黄龍と麒麟を紹介します。
今回はマスタードラゴン黄龍回。
ちなみに、おかげさまで第100回です。
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だってお金がほしいので。
古代中国で信じられていた自然哲学の思想、五行説。
「万物は火・水・木・金・土の5種類の元素からなる」という考えですが、
四神もこれにに照らし合わせて考えられます。
東の青竜が「木」、南の朱雀が「火」、西の白虎が「金」、北の玄武が「水」。
残る「土」を司るのが黄龍、または麒麟で、方位では中央を担当します。
此のメンバー編成の場合には、5つの元素と中央を合わせた五方位で、五神(ごしん、ごじん)あるいは五獣(ごじゅう)と呼ばれます。
●黄龍について
黄龍(応龍)とは。
黄龍(こうりゅう)は、中国の伝承「五行思想」に現れる、
黄色、または黄金に輝く竜であるとされています。
一口に竜といってもいろいろありまして、
山川等地理に関する異聞、珍しい動植物に関する話などを集めた「述異記」によると、
「泥水で育った蝮(まむし)は五百年にして蛟(みずち 雨竜)となり、蛟は千年にして竜(成竜)となり、竜は五百年にして角竜(かくりゅう)となり、角竜は千年にして応竜になり、年老いた応竜は黄竜と呼ばれる」
そうです。
500+1,000+500+1,000=3000年ですが、3000年で応龍。
その応龍が齢を重ねると黄龍になるわけで、
最後がふわっとした感じですけど、だいぶ長い年月が必要です。
黄龍ちゃん、この見た目で描きましたが、とんでもなくご長寿です。
青竜くんは多分まだ「竜」なんで、大先輩であり、いわば師匠。
青ヨッシーと黄ヨッシーの違いというわけではない。というわけです。
黄龍は齢を重ねた応龍というお話でしたが、
応竜のことを詳しく記してあるのが、中国の古書「山海経」(せんがいきょう)。
山海経は古代中国で編纂された地理書で、紀元前4~3世紀ごろ、戦国時代から秦朝・漢代にかけて徐々に付加執筆されて成立したものと考えられています。
最古の地理書(地誌)とされておりまして、
古代中国人の伝説的地理認識を示し、その内容は、ほとんどが各地の動物、植物、鉱物などの産物について。
これがまた、空想的なものや妖怪、神々など、おもしろ生物もりだくさん。
まあ、「そんなんおるかいWW」的な感じなので「奇書」扱いされているわけですが、古い時代の中国各地の神話が語られ、
古代中国の自然観や中国神話の重要な基礎資料となっております。
現代でも一部の好き者に大人気の書物でおなじみで、おもしろ生物達の絵も絶妙にゆるめでとてもおすすめ。
頭がおっさんの生き物がよく出てくるイメージ。
応龍は、そんな山海経の中にあらわれる怪物であり竜の一種。
中国神話における古代の帝王「黄帝」(こうてい)に直属していた竜で、4本足で蝙蝠や鷹のような翼を持ち、足には3本の指がある姿をしているとか。
天地を行き来することができ、水を蓄えて雨を降らせる能力を持っています。
黄帝と彼に歯向かった魔神の蚩尤(しゆう)が争った時、嵐を起こして黄帝の軍の応援をしましたが、その戦いで殺生を行ったため邪気を帯び、神々の住む天へ登ることができなくなり、以降は中国南方の地に住みました。
このため、応竜のいる南方の地には雨が多いのに、それ以外の場所は旱魃に悩むようになったといいます。
「瑞応記」では「黄龍者 神之精 四龍之長」と記され、四龍とは、青竜、赤龍、白龍、黒竜の四龍でその長が黄龍。
この見覚えがある4色、ちょうど四神の色であり、黄色を合わせて五行説に対応。
東西南北の守護獣、四神に加えて中央を守る存在が黄竜となり、「四神の長」といわれるようになったと考えられます。
そんなわけで新しく出てきたこのコがセンターかつキャプテンを務め、
四神を率いる存在。というわけで、
この間まで紹介してきた四神達4人、急にその他的な扱いになってかわいそす。
五行説と土用の龍。
たびたび出てくる五行説では青竜が木、朱雀が火、白虎が金、玄武が水、
黄竜は「土」であり、黄色が土属性の色。
そして、土に割り当てられた方角は中央とのこと。
同様に四神は春夏秋冬を表しますが、
黄龍はそれぞれの土用を表すとされています。
我々は普段ぼーっと生きていて、
夏になるとやれ「土用の丑の日」とか、
やれ「うなぎ食べたい」とかなんとか言っていますが、
土用のなんたるかをいまいちよくわかってないまま雰囲気で口にしております。
土用とは、
立夏・立秋・立冬・立春の四立(しりゅう)のそれぞれ直前およそ18日間のことをいいます。
つまり各季節に土用があるわけで、黄龍は年に4回登場するわけですね。
四立と四龍が同じ読みというのも意味深です。
ちなみに、現在土用といえば一般的には夏の土用(立秋直前)を指す場合が多いですが、
これは、「土用の丑の日にはうなぎを食べようね。」という、うなぎ業界のキャンペーンによりメジャーになったものですが、そんなことご存知ですよね。
五行では春に木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気を割り当てているわけですが、
いつも残りがちな土気の扱いに困り、
そうだ、季節の変わり目ってことにしちゃいましょ。
そうしましょ。
ということになりました。
五行の考え方では、
木気は植物が成長するような勢いがある傾向、
火気は勢いが頂点に達し燃え盛る性質、
金気は熱や勢いが衰え凝縮・固化しつつある状態、
水気は凝縮しきってエネルギーを秘めつつ静的に留まった状態
とされており、
これらは四季、太陽、植物などの周期変化の観察から象徴化されました。
土気については種を土にまいたら発芽するよね。というわけで、
大きな変化を促し保護する働きやそのものを象徴。
季節が移り変わる期間には土気が働き、
季節のギャップを、なんかうまいことグラデーションにし、
スムーズに、シームレスに次の季節に移行させるためのアシスト役と考えたそうです。
そんなわけで土の気が盛んになる季節の変わり目が「土用」というわけですが、
土気が強い土用の時期は土に関連する土木作業や穴掘りは避けられ、
特に殺生も忌まれるんだそうです。
瑞獣としての黄龍(応龍)。
話を黄龍に戻しますが、
黄龍(応龍)は、良いことが起きる時に現れる伝説のアニマル「瑞獣」のひとつでもあります。
彼らは、応龍・麒麟・鳳凰・霊亀の4種の伝説の四霊獣であり、
「四霊」と呼ばれております。
四霊のメンバーは、応龍が竜の長、麒麟が獣の長、鳳凰が羽を持つ生き物の長、霊亀は甲羅を持つ生き物の長とされています。
それぞれにカテゴリが四神と対応しているわけで、上位互換的な感じ。
ウチのキャラ的には四神達それぞれの師匠ということにします。
黄金聖闘士とか、カミセンに対するトニセンのイメージです。(古い。)
中国では瑞獣の出現を記念して改元を行うことがありますが、
紀元前49年、前漢の宣帝のころに黄龍が出現したことがあったそうで、
それにあやかり「黄龍」と改元されたこともあったとのこと。
古くから黄龍は皇帝の権威を象徴する竜とされています。
また日本でも黄竜はめでたい獣とされており、
平安期、宇多天皇(在位887年~889年)の時代に黄竜が出現したんだとか。
わりとちょくちょく出てくるのでウチの黄龍ちゃんは陽キャのギャルです。
はい、そんなわけで第100回は黄竜ちゃんの紹介でした。
次回は黄竜と同じく中央を司る麒麟。
麒麟も瑞獣であり、四霊の一角です。
よろしくお願いします。
黄竜-wikipedia
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