ごきげんよう、ハゲと天パです。
気になったものについて書いていくシリーズ。
今回からは日本の 鬼 について。
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だってお金がほしいので。
今回は朝廷に歯向かった藤原千方(ふじわらのちかた)と、
千方に従った4匹の鬼を紹介します。
藤原千方(ふじわらのちかた)は、
天智天皇の時代、朝廷に従わなかった豪族と言われており、
現在の三重県、伊勢・伊賀を本拠地に歯向かっていました。
その名が見られるのは「太平記」の第十六巻、
「日本朝敵事」という回に登場します。
太平記は南北朝時代を舞台に、
後醍醐天皇の即位~室町時代の初期までを描いた書物ですが、
全40巻におよぶ日本の歴史文学の中でも最長の作品と言われています。
その時代といえばちょうど、
今人気の漫画、「逃げ上手の若君」の時代ですね。
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藤原千方が登場する太平記第十六巻は、
足利尊氏が九州を根拠地に、再び上洛、
楠正成が湊川の戦いで討ち死にするというあたりですが、
「日本朝敵事」はあまり本筋と関係ないコラム回的な感じで、
「日本には今までにも天皇に歯向かったこんなやつらがいたけど、
天照大神と第六天の魔王達の約束で天皇は守られているから、
朝敵になると必ず討ち取られてうまくいかない。
尊氏公も最初は朝敵だったからうまくいかなかったけど、
ちゃんと天皇を立てたから今回は成功したわけですね。」
といった内容です。
その中の代表的な朝敵の一人として、
和歌山の二丈余(約6m)の大蜘蛛や、
関東で反乱を起こし独立を狙った平将門と一緒に紹介されています。
将門公も恐ろしいですが、6mの蜘蛛、怖すぎです。
●藤原千方と四鬼
さてさて今回取り上げる藤原千方ですが、
天智天皇の御代の伊賀、伊勢のあたりにいた豪族とのこと。
天智天皇といえば、日本の歴史で絶対に習う、
645年の大化の改新のときの「中大兄皇子」のことですね。
7世紀の話です。
中大兄皇子が天智天皇にメガシンカした後に、
中臣鎌足に「藤原」姓を与えたわけであり、
鎌足は藤原をもらった翌日に亡くなっているそうなので、
地方豪族として、すでに藤原さんがいるとは考えにくいところとなります。
と、まあ、お察しの通りフィクションの人物です。
この藤原千方、
金鬼、風鬼、水鬼、隠形鬼という四つの鬼を使役しました。
各鬼の能力は以下の通り。
「金鬼は其身堅固にして、矢を射るに立ず。」
金鬼はその体が固く矢を射ても立たない。
鉄壁の防御力を誇り、当時のメイン兵器の弓矢が効かないのはかなり脅威です。
「風鬼は大風を吹せて、敵城を吹破る。」
風鬼は大風を吹かせて敵の城を吹き壊す。
風を起こす時点ですごいのですが、
「敵の城を吹き壊す」とのことですのでさらにすごい。
「水鬼は洪水を流して、敵を陸地に溺す。」
水鬼は洪水を起こして敵を陸地で溺れさせる。
どうやって水を発生させるかは不明ですが。
溺れるレベルなのが恐ろしい。
「隠形鬼は其形を隠して、俄に敵を拉(とりひしく)。」
隠形鬼はその姿を消して突然敵を押しつぶす。
ステルス機能で姿を消し、「敵を押しつぶす」という、
素早さ系ではなくパワー系です。
その手があったか。
このような四鬼が繰り出すワザの数々は、
普通の人の力では太刀打ちできず。
伊賀、伊勢の両国の人々は、彼らに妨げられて帝に従う者がいなかったとのこと。
これは困ったという朝廷、千方を征伐するために、
紀朝雄(きのともお)という者に勅命を与え派遣します。
鬼の力を使う藤原千方の強大な力を前にした朝雄、
一計を案じ、和歌を詠んで送ります。
その歌がこちら。
草も木もわが大君の国なればいづくか鬼の棲なるべき
草や木も天皇が治めるこの国に鬼の住処など、どこにあるでしょうか。
という意味ですが、
この歌を聞いた鬼たち。
千方さん、
鬼が住むところないって言ってるから
ボクらは行きます。
ちょっと待って!それは罠だよ!
でも、鬼の住処はないとのことですし、おすし。
いやいやいや!
じゃあ行きますー。
お疲れっしたー。
ちょっと待って~!
といったやりとりがあったかはわかりませんが、
鬼たちは行ってしまいました。
鬼、超素直。
太平記の記述では、
「さては我等悪逆無道の臣に随て、善政有徳の君を背奉りける事、天罰遁るゝ処無りけり。」
現代語にするなら、
「自分たちは悪逆無道の者(千方)に従って、
善政有徳の帝に背き申していた。天罰は逃れることができない。」
と思って、たちまち四方に去っていなくなったとしています。
ともあれ、鬼の力を失った千方は、そのまま朝雄に討たれたのでした。
●坂上田村麻呂伝説にも登場。
藤原千方の四鬼は、伝説の英雄、征夷大将軍の坂上田村麻呂の伝説にも登場します。
「奥州南部岩手郡切山ヶ嶽乃由来」では、
陸奥国、達谷窟の岩屋に住む「悪郎と高丸」という兄弟がおり、
彼らは英雄、坂上田村麻呂討って帝位に就こうと企んでいました。
なんと、この兄弟、藤原千方の子孫であり、
ご先祖様の無念も晴らそうと、
風鬼・水鬼・火鬼・隠形鬼も加えて謀議を企てていました。
都に上った水鬼と隠形鬼は女官に化け、
花見の宴に紛れて帝に近付きますが、
田村丸(田村麻呂)に見破られて水鬼は討たれ、隠形鬼は逃げ帰ります。
勅命を受けた田村丸は5万8千余騎を率いて奥州へ進攻。
田村丸の弟・千歳君は城中深く攻め込み隠形鬼に囚われましたが、
山伏姿であらわれた秋葉山大権現が千歳君を救いだし、
不思議パワーで、空より大岩をふらせ、
大地からは火焔を湧き出させて悪郎と高丸一味を殲滅。
退治しました。
なお、悪郎と高丸は、
「悪路王」と「大武丸」とも呼ばれています。
大和朝廷に敵対したエミシの長で、
それぞれ日本の伝承に伝わる有名な鬼ともされています。
そんなわけで、藤原千方と四鬼の紹介でした。
舞台が伊賀ということで、
四鬼を使役し不思議な術を使った藤原千方は、
何を隠そう忍者の始祖ともいわれているんだとか。
地域おこし感もありますが、ロマンがありますね。
次回もよろしくお願いします。
なお、このブログは、気になったことを調べ、
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藤原千方の四鬼-wikipedia
太平記-wikipedia
なお、太平記は本文をウィキソースで読めます。
太平記本文
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