神話や伝説に登場するチームを紹介する試み、
「釈迦十大弟子」のメンバーを紹介しておりますが今回がこのシリーズ最終回です。
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釈迦十大弟子
釈迦十大弟子とは、お釈迦さまの弟子たちの中で主要な10人のこと。
お釈迦さまの直弟子は数多く、1000人を超えていたとと言われていましたが、その中でも特に優秀なのが彼ら。
お釈迦さまは10種類の＜徳＞を持っており、各メンバーはそれぞれに優れ、代表する存在なのです。
最終回、羅睺羅（らごら）と、阿難陀（あなんだ）を紹介します。
密行第一 羅睺羅。
羅睺羅（らごら）はお釈迦さまの実子。
教祖のジュニアであるため、特別視されることももちろんあったわけですが、それもあって羅睺羅は特別扱いされないように頑張ります。
不言実行をモットーに正しい修行を行うことで密行第一といわれることになります。
「羅睺羅」という字のいかつさと「ラゴラ」という怪獣っぽい響きではありますが、
パーリ語やサンスクリット語ではラーフラとなり、途端に軽い感じになります。
なぜ、「ふ」が「ご」になったのかは謎です。
ラーフラというふんわりした響きとは裏腹に意味は「妨げ」。
王子時代のお釈迦さまが出家を決意したタイミングで、奥さん耶輸陀羅妃の懐妊がわかり、お腹の子にそんな名前をつけたとか。
ひどい。
他にも諸説ありますが、この説が一番ひどい。
そんな名前のかわいそうな羅睺羅、
子供の頃、お母さんに連れられてお釈迦さまに会いに行き、
「王位を継ぐので財宝を譲ってください。」
と言ってきなさい。と言われます。
初めてのおつかいがハードです。
対するお釈迦さまは、ナンバー２の舎利弗という強カードを繰り出し、
釈迦族王位を継ぐ予定の息子を出家させるという形で返り討ちです。釈迦族サイド涙目。
教団にジュニアが加入してきたので先輩達もざわつき、特別扱いされることもありましたが、
羅睺羅は師匠の舎利弗について謙虚に頑張り、特別扱いされないように不言実行を徹底して努力を重ねたので他の弟子達からも尊敬をあつめました。
お釈迦さまも頑張りを認めており、多くの弟子の中でも学を好み熱心に勉強してるので「学習第一」と言っています。
努力の一等賞です。
なお、お釈迦さまは王子であり出家前は王の跡継ぎだったので、耶輸陀羅妃の他にも奥さんがいて、実は羅睺羅以外の子供もいます。
いずれも出家していますが厳しい修行を全うし羅睺羅だけが悟りを得ることができたそうです。
多聞第一 阿難陀。
阿難陀（あなんだ）は弟子達の中でも有名ですね。
超イケメンで、しかも聞き上手。女性にたいへんモテたそうですが、イケメンな上に聞き上手とかモテる要素しかありません。
お釈迦さまの侍者として常に説法を聞いていたので多聞第一といわれています。
パーリ語・サンスクリット語いずれもアーナンダといい、「歓喜」という意味。
阿難陀の出生についても諸説ありますが、
お釈迦さまのいとこであり、悟りを得た夜に生まれ、その誕生の知らせを受けた浄飯王がたいへん喜んだのでアーナンダ（歓喜）という名前になったそうです。
お釈迦さま55歳のころに阿那律たち他の王子とともに出家しており、わりと王子率が高いです。
そもそも教祖が王子様なので、その界隈の人が集まるのは自然ではありますが。
あらゆる資料に記されている通り美青年で目は青蓮華、顔は清らかな満月のよう、体は光り輝いていたとのこと。
女性にたいそうモテて苦労したそうです。
阿難陀に恋して出家したがる女性が多く現れたので、阿難陀がお釈迦さまにお願いし、女性も出家できるという新しい戒律が設けられたといいます。
他人につくす優しさがすごいので煩悩を捨てきれず悟りを開くまでの道のりは長かったようですが、
20歳の頃から長い間お釈迦さまの秘書となって身の回りのお世話をする仕事を務め、お釈迦さまのみならずみんなに認められる存在となります。
とにかくお釈迦さまが大好きで、説法を一言一句覚えていたり、
説法が始まれば、背中のできものの麻酔なし手術も平気というヤバさです。
お釈迦さまの説法を一番近くでたくさん聞き続けた阿難陀は多聞第一と呼ばれ、
入滅後の経典をまとめる会議 第一結集 の際は抜群の記憶力によってお釈迦さまの言葉を逐一暗唱して活躍したといいます。
後の阿難陀はマガダ国や、ガンジス川をはさんだヴェーサリー国の人々に厚く信頼されます。
死後にこの2国で自分の遺骨を巡って争いが起きることを心配した彼は、ガンジス川の中洲で空中に浮かび上がり爆散して遺骨を二分したそうです。
享年120歳。
いろいろとすごいです。
お釈迦さまや修行の仲間、仏教を信仰する人々、みんなに愛された阿難陀、
禅宗では、2代目の大迦葉の跡を継ぎ第三祖であるとされています。
以上、釈迦十大弟子のメンバー紹介でした。
次回からはまた別の伝説のチームシリーズをお送りします。
お付き合いいただけましたら幸いです。
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