ごきげんよう、ハゲと天パです。
四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑
のシリーズ。
日本に伝わる数ある妖怪のなかで、
「なんそれ?」という妖怪をセレクトし、
47都道府県ごとに紹介する試み。
にぎやかすのはおなじみのこの2人。
加筆です。にぎやかします。
修正です。しゃしゃり出ます。
2人(通称ペンドラゴンズ)についてはこちら。
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だってお金がほしいもの。


●第四十回・福岡県
北海道 to 沖縄で進行中の
なんそれ妖怪図鑑
今回からついに最終章。
九州編スタートです。
前回は中国地方ラストの山口県、
山で育った、でかすぎるにも程があるカエル、
大蝦蟇(おおがま) でした。
虹みたいなのを吐いて小動物を吸い込んだり、
「岩かと思たら、ガマでしたわ!」
というお話も。
九州のスタートを飾る、
めんたいの都、福岡からはこちら。

福岡代表 山おらび(やまおらび)

山おらび(やまおらび)は、
福岡県八女市星野村仁田原などに伝わる怪異。
民俗学者・柳田國男の
「妖怪談義」などに記述がある妖怪です。
山に入った人が「ヤイヤイ」と叫びますと、
山おらびも、やまびこのように「ヤイヤイ」
と叫び返してくるそう。
不思議だねー。
で終わるのかと思いきや、
ところがどっこい、相撲はどすこい。
叫んだ人は死に至るとか。
どういうことだよ。
こういう妖怪の伝承において、なぜ人は、
「やってはいけない」と伝えられていることを
わざわざやるのか。
肝試しなのかしら?
なお、今回は助かる方法があり、
割れ鐘を叩くと死を避けることができる。
のだそうです。
いや、割れ鐘ってなんだ?
わざわざ割れた鐘を探す方が大変。
山おらびの伝承が残る八女市は、
比較的、熊本県に近い地理になりますが、
少し離れた肥前国松浦郡
(現・長崎県北部、佐賀県北西部)でも、
オラビソウケという同じ生態の怪物がいるそうな。
とりあえず、オラビってなんすか?
と、皆様お思いかと思いますが、
九州地方の方言で大声を出すことを
「おらぶ」というそうで、
山おらびは漢字で書くと「山叫び」だそうです。
柳田國男の「妖怪談義」によると、
オラビは叫ぶことであるが、
ソウケについてはよくわからんとのこと。
「宗家」なのかな?

多分違うと思います。
ちなみに、同様に大声で呼ぶと、いや、
おらぶとおらび返してくるヤツがやまびこで、
「ヤッホー」でおなじみですが、
やまびこのことは「山ひびき」と呼ばれるそうで、
山おらびとは別なんだそうです。
なお、wikipediaによると、
日本人は山のてっぺんで
「ヤッホー」と叫ぶが、なぜヤッホーかは不明。
と書かれていますが、
一説には、英語の「yo-ho」が語源とされたり、
ドイツのキリスト教宣教師が辛い思いをしながら、
山を登りきったとき、素晴らしい景色に感動して
思わず神様の名前「ヤハウェ!」と、
叫んだことが由来だとも言われているそうです。
恐れ多いからみだりに
呼んじゃダメなんじゃ?

そんなやまびこ、
山や谷の斜面に向かって音を発したとき、
それが反響して遅れて返って来る現象ですが、
昔は、妖怪の仕業であり、
山の神やその眷属の「山彦」、
または樹木の霊「木霊(こだま)」が応えた声と考えられました。
木の霊が山彦を起こすと考えられたことから、
中国に伝わる木の精霊の 彭侯(ほうこう)
という妖怪とも同一視されます。
彭侯は、
生えてから1000年たった木に
取り憑くといわれる妖怪。
中国の怪異説話集「捜神記」によると、
呉の時代に敬叔と言う人物が、
クスノキの大木を切ると、血が流れ、
人の顔をした犬のような彭侯が現れたので、
煮て食べてみたら犬の味がしたそうです。
いや、なんで食べたし!?
とりあえず食べちゃう好奇心は置いといて、
彭侯→木霊(こだま)→山彦というわけで、
犬みたいな姿の彭侯をモデルに描いたので、
江戸時代の妖怪画集、
「百怪図巻」や「画図百鬼夜行」では、
山彦も犬みのある姿になっているようです。
そんなわけで、ウチの山おらびもこんな感じになりました。

だから山彦とは違うって!
まあ、似たもんでしょ。
また、やまびこは反響のことで、
反響を「エコー」と言いますが、
ギリシャ神話に登場する「エーコー」が語源。
エーコーは、森の精霊(ニュンペー)であり、
もともとは古ギリシア語で木霊の意味。
歌や踊りが上手で、牧神・パーンに恋されますが、
男性との恋を好まず、パーンの求愛をごめんなさい。
パーンは振られた腹いせに、
配下の羊飼い&山羊飼いたちをけしかけ、
エーコーと彼女の歌を八つ裂きにします。
パーン、最低。

しかえしがハードすぎてドン引きです。
ちなみに「歌の節」と「身体の節々」のダブルミーニングだそうです。
どちらにせよ怖い。
大地の女神ガイアは、バラバラになったエーコーの体を隠しましたが「歌の節」は残り、
パーンが笛を吹くと、どこからか歌が木霊となって
聞こえてくるようになったのでパーンはすごくビビったとか。
最終的にはホラー展開。
また、オウィディウスの「変身物語」によると、
ゼウスの浮気相手となった山のニュンペーたちを
助けるためにエーコーはゼウスの妻ヘーラーに
長話を続けて時間稼ぎをしますが、
バレてヘーラーの怒りを買います。
哀れなエーコーは、ヘーラーの呪いで
自分からは話かけることができず、
誰かが話した言葉を繰り返すことしかできないようにされました。
かわいそう。
その後、エーコーは、
「ナルシスト」の語源でおなじみの
スーパーイケメン、ナルキッソスに恋しますが、
話しかけれないので相手にしてもらえず、
屈辱と恋の悲しみから次第に痩せ衰えて、
ついには肉体を失くし声だけの存在になりました。
ろくな男がいない。
最終的に復讐の女神ネメシスによって、
ナルキッソスは水面に映る自分の姿に恋し、
命を落としますが、ナルキッソスの嘆きの声は、
そのままエーコーの嘆きとなったんだそうです。
エーコーかわいそう。
ギリシャ神話の
「かわいそう」は、
だいたいゼウスのせい。

あちらの山彦、大変だな。
そんなわけで、
九州のスタートは、
福岡代表の山おらびでした。

ほとんど「やまびこ」の話じゃないですか!
うん、ごめんね。
次回はお隣の佐賀県のなんそれ妖怪です。
引き続きよろしくおねがいします。
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山おらび-wikipedia
山彦-wikipedia
彭侯-wikipedia
反響-wikipedia
エーコー-wikipedia
そんなわけで、
福岡県八女市といえば、
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