ごきげんよう、ハゲと天パです。
四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑
のシリーズですけれども。
今回もはりきっていきますよ。
日本に伝わる数ある妖怪のなかで、
「なんそれ?」という妖怪をセレクトし、
47都道府県ごとに紹介する試み
でございまする。
にぎやかすのはおなじみのこの2人。
加筆です。にぎやかします。
修正です。しゃしゃり出ます。
2人(通称ペンドラゴンズ)についてはこちら。
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だってお金がほしいもの。


●第三十五回・岡山県
そんなわけで北海道 to 沖縄で進行中の
なんそれ妖怪図鑑 中国・四国編。
四国からグルっと回っています。
前回はレペゼン香川、
旧鼠(きゅうそ) でした。
簡単に言ってしまえばジャンボねずみです。
各地に伝承が残っており、
基本的にネコより強いんですが、
仲良しネコちゃんが残した子猫が成長するまで、
お世話もしちゃう人情系。
四国が終わり今回から中国地方。
スタートは岡山県のこちらから。

岡山代表 温羅(うら・おんら)

温羅(うら・おんら)は、
岡山県南部の吉備地方に伝わる古代の鬼。
読み方は2つ説があるようですが、どっちでもOKなようです。
久しぶりの鬼回。
これまでも鬼には触れてきましたが、
この温羅は、第10代・崇神天皇の時代で、
西暦でいうと、紀元前148年から30年頃になるので、
今までのどの鬼よりも古く、
いわばパイセン鬼です。
ちっす!
温羅パイセン、ちっす!

よう後輩!楽にしなよ!
私達、角はあるけど
鬼じゃないのよ。
そんな温羅、
古代吉備地方の統治者であったとされる人物。
「鬼神」「吉備冠者(きびのかじゃ)」
という別名もあるそうで、
岡山県総社市の鬼城山(きのじょうざん)に築かれた、鬼ノ城を拠点としてました。
征服後に前統治者が怪物扱いされるのは世の常。
渡来人で空が飛べた、
巨体で怪力無双だった、
大酒飲みだった、といった逸話も伝わっています。
ワイルド系ですね。鬼なんで。
古代吉備地方を支配しブイブイ言わせてましたが
まあ荒っぽかったようで、
吉備の人々は、もう嫌だ!と、
都に出向いては窮状を訴えていたようです。
政府サイドとしても、
流石に放ったらかしにはできないので、
討伐軍を派遣していましたが、
温羅はその度逃げおおせ、倒せず仕舞い。
討伐に本腰をいれた当時の帝・崇神天皇、
第7代孝霊天皇の子で四道将軍の一人、
彦五十狭芹彦命(ひこいさせりびこのみこと)という強キャラを派遣。
「ちょっとすごいやつ出したろ」というわけです。
ちなみに四道将軍とは、
「日本書紀」に登場する皇族出身の将軍で、
北陸、東海、西道、丹波に派遣され、
教えを受けない者があれば、兵を挙げて伐っていいというライセンス持ち。
平たく言えば四天王的なやつですね。
まあ、あながち間違ってないと思います。
さてさて五十狭芹彦命による討伐の際、
政府軍は本陣を構えた吉備津神社から矢で攻撃。
しかし、矢を射るごとに温羅はその都度石を投げて撃ち落とします。
コントロールがすごいね、先輩!
そこで五十狭芹彦命はひらめいた。
「そうか、1本ずつ射ると撃ち落とされるから、2本同時に射たらええねん。」
というわけでやってみると、
1本は撃ち落とされたものの、
もう1本は温羅の左眼に命中。
痛い!

まあまあ痛かった!
一撃をくらった温羅、
雉に化けて逃げ、五十狭芹彦命も鷹に化けて追う。
さらには鯉に変身して逃げたところを、
五十狭芹彦命も鵜に変化して確保。
いや、そもそもなぜ変身できる。
ともあれついに捕らえられた温羅、
降参し「吉備冠者」の名を五十狭芹彦命に献上。
これにより五十狭芹彦命は
吉備津彦命(きびつひこのみこと)と呼ばれるようになりました。
鬼の温羅と退治した吉備津彦の物語が、
皆さんおなじみの桃太郎の原型となったそうです。
ちなみに、吉備津彦には部下がいて、
忠実な家臣で犬のモデルになった、
犬飼健命(いぬかいたけるのみこと)、
智将であり猿のモデルになった、
楽々森彦命(ささもりひこのみこと)、
鳥飼に優れ雉のモデルになった、
留玉臣命(とめたまおみのみこと)、
がいます。
忠実、智将はともかく、
鳥を飼うのが得意という
スキルはどうなの?

いや、意外と厄介。
「キジは戦力外」
じゃなかったんだね。
全然どうでもいいんですけど、
「楽々森」とかいて「ささもり」って絶対読めなくないすか?
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この温羅・吉備津彦の伝承は、
数種類の縁起が伝えられており、
遅くとも室町時代末期ごろには、
現代に残っているような形で成立したとみられています。
さて、この話にはもう少し続きがありまして、
戦いに敗れた温羅はさらし首となりましたが、
討たれてなお首には生気があり、
時折目を見開いてはうなり声を上げたそうです。
これは普通に怖いんで、
気味悪く思った人々は吉備津彦命に相談。
吉備津彦命は犬飼武命に命じて
犬に首を食べさせ骨にするという暴挙。
しかし骨になっても静まらず。
いや、むしろ却って怒らせたのでは?
仕方ないので吉備津彦命は
吉備津宮の竈の地中深くに埋めましたが、
13年間にわたってうなり声は止まず、
周辺に鳴り響き続けたそうです。
めっちゃ怒ってるじゃん。

いや、そりゃ怒るでしょ。
確かに、
困ったからって
犬に食べさせるのはどうかと。

そんなわけで長い間唸り声は鳴り響きましたが、
ある日、吉備津彦命の夢の中に温羅が現れ、
温羅の妻の阿曽媛(あそひめ)に釜殿の神饌(神様にお供えする食事)を炊かせるよう告げました。
このことを人々に伝えて神事を執り行うと、うなり声は鎮まったそう。
おそらく、温羅的にも長く唸りすぎて引っ込みつかなくなったんじゃないかなと思います。
やめるきっかけって
難しいわよね。
その後、温羅は吉凶を占う存在となり、
吉備津神社において、
釜から鳴る音によって祈願が叶うか占う、
鳴釜神事として現在も続いているそうです。
また、この釜殿の精霊のことを
「丑寅(うしとら)みさき」と呼ぶそうで、
丑寅の方角=北東=鬼門、
鬼門=鬼の来る方角というわけですね。
余談ですが十二支の方角において、
鬼門になる丑寅をに対抗するために、
反対側の裏鬼門にあたる動物である、
(申(サル)、酉(トリ=キジ)、戌(イヌ))を率いたという説もあり、
桃太郎サイドのメンバーの由来だそうです。

知らんけど。
というわけで、
岡山県の鬼、温羅でした。
まあ、ぶっちゃけ吉備地方の平定が、
ヤマト王権による単なる制圧だったかもしれず、
どちらに義があったかも
今となってはわかりません。
というか、義とかそういう現代の価値観に当てはめるのも違うのかもですが、
日本の昔話を代表するお話として今も残っているのはすごいことですね。
ちなみに現代の桃太郎、
コンプライアンスに配慮しすぎて、
力こそパワーで鬼を征伐するのではなく、
桃太郎が大きな声で鬼をびっくりさせて降参させるというアレンジのものを先日みかけ、
昭和生まれ的にはそっちのほうが驚愕でした。
正直ちょっとどうかと思う。
時代なのかしらね。
それで解決するのか?

アタシは断然、パワーで解決したいね。
なお、ウチの温羅ちゃん、
なんの因果か、スポーツ系女子になりましたが、
イラスト的には会心の出来です。
次回は、北上して鳥取県です。
よろしくお願いします。
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温羅-wikipedia
吉備津彦命-wikipedia
四道将軍-wikipedia
吉備津神社 様
実は岡山は、
フルーツ王国。
ぶどうがすごい

桃もすごいよ。
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