なんそれ妖怪図鑑 気になる事柄を学ぶシリーズ 神話・伝説

129 四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑⑪ 埼玉県・ネブッチョウ

ごきげんよう、ハゲと天パです。
日本の47都道府県を代表する妖怪を、
独自のセレクトで紹介する試み。

四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑



各地に語り継がれている妖怪の中から、
特によくわからない悪さをする、「なんそれ?」という妖怪をセレクトして紹介していくシリーズ。


今回もこの2人が賑やかし担当です。

加筆です。にぎやかします。

修正です。しゃしゃり出ます。

2人(通称ペンドラゴンズ)についてはこちらから。





北から南へ、北海道to沖縄で紹介。
今回も関東地方の妖怪を案内。
韻踏んだ。


前回は群馬県に伝わるいたずら妖怪・オボを紹介。
夜歩いていると足にまとわりついて歩く邪魔をする。
まさに「なんそれ」な妖怪。
そうそう、そういうの!


そんなわけで今回は埼玉県にやってまいりました。

埼玉といえば、
渋沢栄一、
クレヨンしんちゃん。
浦和レッズ、
西武ライオンズなどが有名。

一万円のひとだね。

あと、サトイモの収穫量日本一。

知らんWWW



そんな埼玉県を代表する「なんそれ妖怪」はこちら

ネブッチョウ

埼玉代表・ネブッチョウ



ネブッチョウ。不思議な響きですよね。
これは、埼玉県秩父市に伝わる憑き物。
はい、「憑き物」という新ジャンルが出てきました。

同じく憑き物系の妖怪、オサキや生団子と合わせ、

「秩父の三害」と呼ばれて
古くから関東地方の憑き物として恐れらているの。

カヒちゃん、憑き物とか祟りとか、
土着系の怪談好きだもんね。

あ、ちなみにオサキはいわゆるオサキギツネっていう狐なんだけど埼玉県、東京都奥多摩地方、群馬県、栃木県、茨城県、長野県などの地方に伝わってて、狐の憑き物といえばってくらい有名よね。平安京を荒らして那須野で滅んだ九尾の狐の毛が飛んで霊となったものであるといわれているけど、九尾の狐が殺生石に化けた後源翁心昭が祟りを鎮めるために殺生石を割ったとき、その破片の一つが上野国(現・群馬県)に飛来してオサキになったとの伝説もあったりするんだって。ちなみに多摩を除く東京にはオサキの伝承がないんだけど、これはオサキが戸田川を渡れないからなんだって。または関東八州のキツネの親分である王子稲荷神社があるからオサキが江戸に入ることができないって説もあるのよ。

うわ、すごい早口・・・
ちょっと、カヒちゃん?

そして三害の最後の一人である生団子なんだけど、長野県埴科郡、更級郡(現・長野市)などに見られる特殊な家筋のことで、
この家筋では生団子仏(なまだんごぼとけ)という仏像を本尊としているといわれているの。この仏像は片足が素足で、片方の草履を手に持っているという奇妙な姿なんだけど、この生団子仏に供えるために団子を茹でると、その名の通り一つだけ生のままの物が必ずあるともいわれていて、彼岸や月見に団子を作っても、3つは必ず生のままになるんですって。生団子の家筋は阿弥陀仏を本尊にする阿弥陀衆で仏事を扱った人々で、死者を取り扱った人々の子孫であるなどともいわれることなんだって。
ちなみにこの「なまだんご」っていう変わった名前は「南無阿弥陀仏講」が訛ったもので、葬事に参与する被差別民阿弥陀衆・念仏衆の末裔とする説もあるんですって。面白くない?憑き物系ってすごい面白いよね?

(カヒちゃんはほんとに好きなんだな。)


・・・とられたうえに後々のネタまで奪われた。

はい、気を取り直してネブッチョウ。
古くから家に付きまとっている小さなヘビの憑き物であり、
家の主人が誰かに怨みを抱くと、その考えを察して怨みの相手を煩わせたり悩ませたりするそうです。

なお、主の怨みが強いときは、
ネブッチョウもパワーアップし、相手の体を押し潰したり取り殺してしまうといいます。
ご主人に忠実で尽くすタイプですが、
わりと怖い系の妖怪でした。
愛が重い系です。


また、ネブッチョウのいる家の屋敷や田畑に触れると祟りがあると恐れられ、
土地に踏み込もうとする者すらいなかったといわれています。


日本のいくつかの農村では、
これらの憑きものは家系によって起こると信じられており、
その家は「憑きもの筋」と呼ばれ、
憑き物を使役して、他人から財物を盗んでこさせたり祟りを起こすと忌み嫌われたそうです。

また、そういった家系から嫁を貰うと、
「憑きもの」も一緒についてくるので嫁ぎ先に災いをもたらすともいわれたそう。
ネブッチョウについても、縁組の際に一緒について行くと言われ、
婚姻差別の対象になったりと暗い歴史があります。

「憑きもの筋」の考えは主に江戸時代以降広まったと言われていて、
もちろん荒唐無稽なことなのですが、
残念ながら現在でも一部の地域ではこういった信仰は残っているといわれています。

ではなぜこのような考えが広がったのか、
もちろん諸説あるわけですが、
いわゆる「憑きもの筋」と言われる家は富裕な家が多く、
社会全体が貧困に苦しんだ時代、そういった裕福な家をやっかんだ「僻み」により生まれたという背景があるそうです。


そんなわけで埼玉編でした。

関東地方も折り返し。
次回は千葉県です。

落花生。





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学んだ内容とイラストを紹介するお絵描きブログです。

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ネブッチョウ-wikipedia
憑きもの筋-wikipedia

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