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123 四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑⑥ 宮城県・タンタンコロリン

ごきげんよう、ハゲと天パです。

はいどうも、
引き続きお届けいたしますはこのシリーズ、

四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑


日本各地に語り継がれている数多くの妖怪たち。
その中でも、よくわからない悪さをするやつをセレクト。
「なんそれ?」という妖怪を紹介していきます。

今回もお付き合いいただけましたら幸いです。





北の端から南の端へ、
北海道to沖縄で進めている今回のシリーズ。
47都道府県それぞれから1体ずつ、
なんそれ妖怪 を紹介。

前回紹介は山形県の怪異、
あれ?もう一人いないとおかしくね?」 
でおなじみ、隅の婆様(すみのばさま)。

続いての今回はおとなり宮城県。

牛タンや笹かまなど、
これまた美味しいものもいっぱい。

セレクトした妖怪も美味しい系、
タンタンコロリンです。

タンタンコロリン

宮城代表・タンタンコロリン





タンタンコロリンは、
宮城県仙台市に伝わる柿の木の妖怪。

老いた柿の木が化けた妖怪で姿は僧侶のような姿。
柿の精霊の化身ともいわれています。
まあそうでしょうね。


「柿の実を採らずに放置しておくと現れる」
という、えらい限定的な出現条件。

収穫されない柿の木がある家から夕暮れ時に現れ、
服の袂に大量に入れた柿の実をポトポトと落としながら町をうろつき、
一回りしたら家の前で姿を消します。

柿の木としても、
せっかくできた柿が食べられずに腐っていくのは
悲しく、そしてMOTTAINAI
種を拡散したいという生物としての本能がタンタンコロリンとして現れるのでしょう。


ちなみに青森県では、
聞き分けのない子供に対して
「タンコロリンが来るぞ」
と言って叱ったという話があるそう。
この「タンコロリン」は、子供をビビらせるための正体不明の謎のお叱り妖怪ですが、
妖怪界隈の大家、
故・水木しげる御大が自著で柿の妖怪の方を「タンコロリン」と紹介したことから、
「柿妖怪タンコロリン」として広まったそうです。
ややこしい。


そんなタンタンコロリンとは別パターンで宮城には柿が人間に化ける話があります。
例えば、

ある寺の小僧のもとに男がやって来て、
自分の糞をすり鉢ですって食べろと言った。
小僧は嫌がったが、男が怒るので仕方なく食べると、とても美味しい柿の味がした。

不思議に思った小僧が、寺の和尚に事情を話し、

ともに男を捜し出して跡をつけた。

男は山奥へ入って行って姿を消し、

そこには大きな柿の木があって、実がたくさん落ちていた。
和尚は、

「きっとこの柿の実が化けたのだろう」
と、柿の実を拾い集めて持って帰ったところ、男は現れなくなったという。


栗原郡(現・栗原市)の「柿の精」の話や、
遠野物語で柳田國男に伝承を語り伝えた、
佐々木喜善の著書「聴耳草紙」にも「柿男」という同様の話がありますのでこちらも紹介。

昔々あるところに奧さんと下女がいた。
その家の井戸端に甘そうな柿の実がなっており、
下女はなんとかして一つ食べたいと思っていた。
ある晚、表の戸を叩いて

「此所あけろ此所あけろ」
と言う者が。

下女は

「はて?夜中に誰だべ」
と思って、
「今、誰も居ないから開けられない」

と断ったものの、
いいから開けろと言うので下女がこわごわ開けると、
背のとても高い真っ赤な顔をした男が立っていた。

青くなって下女がブルブル震えていると、
赤男は部屋に入り、
「串持って来い」

と言い、持ってくると赤男は、
「俺の尻くじれ、俺の尻くじれ」

と言う。
怖がる下女、おそるおそる尻を串でえぐると、
今度は

「なめろなめろ」
と言う。

言われるままにその男の尻をほじって嘗めたところ、甘い柿の味がした。
翌朝に柿の木を見ると、

その実には抉り取った跡があったという。


・・・いや、もうちょっとさ、
なんていうか、やり方ってあるやん?
ウチ、上品なブログなんでちょっと困るんすよね。
なんとかならなかったんですかね?


そんなわけで宮城県代表のなんそれ妖怪、
タンタンコロリンでした。
後半はエピソードが完全に事案でしたが、イラストは渾身の出来です。

高齢化社会の昨今、収穫されず放置される柿の木も多くなるでしょう。
放ったらかされることに業を煮やしたタンタンコロリンや、
柿の妖怪が現れる機会も増えるのかもしれません。

おまわりさんこっちです。

次回は北海道・東北ラスト、福島県です。



このブログは、
気になったことを調べ、
学んだ内容とイラストを紹介するお絵描きブログです。

ソースは主にWikipediaなどになりますので、
学術研究ではなくエンターテイメントとしてお楽しみください。
興味のきっかけや、ふんわりしたイメージ掴みのお手伝いになればうれしいです。

タンタンコロリン-wikipedia

参考文献
・聴耳草紙-佐々木喜善

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