お気に入りのもの なんそれ妖怪図鑑 神話・伝説

118 四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑② 青森県・河媼(かわうば)

ごきげんよう、ハゲと天パです。

さっそくですけど、いくつか訂正と修正があります。
のっけからですみません。

訂正:
新しく、
四十八都道府県くだらねー妖怪図鑑
と銘打って始めましたが、

日本の都道府県って47でした。

なので「四十七都道府県」に訂正。


修正:
「くだらねー」と書きましたけど、
そんなこと言ったらかわいそうだな。と思ったので、
「なんそれ」にタイトルとテーマを修正します。


「サクッと読めるライトで愉快なお絵描きブログ」
である当ブログは、
だれも傷つかないスタンスで行きたいので、
始めてからの変更で恐縮ですがご容赦ください。




そんなわけであらためまして新シリーズ、

四十七都道府県なんそれ妖怪図鑑



数多く存在する妖怪ですが、中にはよくわからない悪さをするやつ多いですよね。
日本47都道府県それぞれに伝わる、
「なんじゃそら」という妖怪を紹介していきます。





河媼

青森代表・河媼(かわうば)


前回の第一回では、
北海道の代表に選んだ オッケルイペ を紹介しましたが、
順番に南下し、
北海道 to 沖縄 で進めていく所存。


さて、今回紹介する河媼(かわうば)は、
青森県中津軽郡西目屋村に伝わる妖怪です。
安政時代の津軽弘前の郷士・平尾魯遷の著書
『谷の響』に記述があります。


それはこんなお話。

1847年(弘化4年)8月のある夜、

番館村(現・青森県弘前市)でのこと。
岩木川上流の雌野沢の木こりたちが小屋にいたところ、


「おらの子供らがいつも世話になっているので礼に来た」


と老婆の声がした。
驚いた木こりたちが周囲を見回したものの、
周囲にはそれらしき者の姿はなく、
さびしげな老婆の声の余韻が残っているだけだった。


木こりたちは、これが話に聞く「河媼」というものだろうと言い合い、
あまりの怖さに眠ることもできず、

火を焚いて夜を明かしたという。

里の古老たちの語りによれば、
河媼は番館村の河童灣(かっぱとろ)という淵に住むといわれるもので、
このように礼を述べに現れるのみで人に危害を加えるわけでもなく、
数十年前までは人里にも現れていたそうです。

雌野沢の木こりたちは、
山で伐った薪を川に流して弘前に送るために岩木川のあちこちに塞柵(やらい)と呼ばれる仕掛けを造っていましたが、
河媼のいる河童灣を避けて造るようになったそうな。


そんな、「お礼を言いに来て消える」なんそれ妖怪の河媼。
おそらく悪意はないんでしょうけど、
身に覚えのないお礼を言いに来るおばあさん、
「出ていけ」的な威嚇ではなくお礼というところが怖い。

何があったのかは謎ですが、
特定の人ではなく人間全体にお礼を言っているのかもしれません。
「最近の老人は主語がデカくて参る。」って呪術廻戦で見たな。

そして、河媼の子どもたちとはだれなのか・・・
民俗学的なこういう伝承の謎が残る感じゾクゾクしますよね!


そんなわけで、謎が謎を呼ぶ謎。
青森県代表・河媼でした。


ちなみに、今回のおばあちゃんはめっちゃかっこよく描けたと思う。
現時点のスキルで一番遠くまで行けた記念碑的な作だと思っています。

次回は岩手県にいきます。
引き続きよろしくおねがいします。




なお、このブログは、
気になったことを調べ、
学んだ内容とイラストを紹介するお絵描きブログです。

ソースは主にWikipediaなどになりますので、
学術研究ではなくエンターテイメントとしてお楽しみください。
興味のきっかけや、ふんわりしたイメージ掴みのお手伝いになればうれしいです。


河媼-wikipedia

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